2002オーストリア・スケッチ旅行記(第3週)
7月13日(土)

ハンガリーとの国境線上にあるノイジドラー湖の湖畔の街Rust(ルスト)に行こうと思い、地下鉄で南駅へ。実はその前にウィーンの街を少し歩いたのですが、ここで時間を使ったのが良くなかった。 ルストへ行くにはウィーン南駅から途中乗換をしてアイゼンシュタットまで行き、そこからバスで行きます。全部で2時間弱くらいで着くのですが、アイゼンシュタットが近づくにつれ前方に真っ黒な雲がかかっています。駅に着いてしばらくすると、雨が降り始め雷まで鳴り出し、風もすごく強くなってきました。これではとてもスケッチなど出来そうもありません、仕方なくウィーンへ引き返したのでした。(やれやれ、こんな事もあるよね)

7月14日(日)

今日は3人でウィーン郊外のカーレンベルクの丘へ地下鉄とバスで行くことにしました。ウィーンの街をパノラマで見ることが出来ます。ウィーンの旧市街地の左側にドナウ川がゆったりと蛇行して、何処までも続くドナウ平野をハンガリーの方向へ流れています。ドイツから始まるドナウ川はたくさんの国を通って黒海へと注ぎます、実に2860kmの流れを持つ大河です。
その後、私たちはスージーさんのお父さんが、市から借りている庭園へ向かいました。プラター公園の中にあるのですが、都会のアパート暮らしで庭を持ちたい人へ1区画づつ貸しているのです。(借りるのは中々大変らしいです) 70〜80坪位でしょうか、区画はかなり沢山あるようです。中にはログハウスなどを建てて住んでいる人もいるとか。ウィーンには、ここだけで無く鉄道の線路脇などに庭の区画があるそうです。




バスには車椅子、ベビーカー、それに犬まで
乗れるスペースが有りました。

カーレンベルクから少し下ってきたコベンツルにて
7月15日
今日はオーストリア第2の都市「グラーツ」へ行きます。
列車で2時間30分かかるので早起きして、南駅から7:58発の直行便に乗ります。・・・・・グラーツ着10:30、途中で検札に来た車掌さんが、オーストリア・レイルパスを見て「今日は何処までいくのですか?」と聞くのでグラーツと答えると、その列車の止まる駅名と時間が印刷されたパンフレット(タイムテーブル)をくれました。それを見て、この列車がスロベニアまで行くことに初めて気が付いたのです。パスポートは置いて来ています、うっかり寝過ごしたら大変だぁ〜!。

ここグラーツの旧市街も世界遺産に指定されています。本来なら旧市街の街並みを紹介するのですが、川でサーフィンをする「ナイスガイ」がいたので、それを見て欲しい。ウィンドサーフィンやカイトサーフィンは、湖で大勢の人達が楽しんでいるのを列車の窓から見ましたが、海の無いオーストリアで純粋サーフィンをする奴が居たとは驚きです。川底の岩などによって流れが窪んだようになっている所でサーフボードに乗っているのです(もしかしたら、地元じゃ有名人かな?)彼は川岸から伸ばされたロープにつかまり、徐々に窪みに近づき写真のように立ち上がる、そしてそのあとバランスが取れるとロープを放すのです。・・・・頑張れ青年!!
7月16日

今日は、北駅から約1時間で着く(Retz)レッツへ行きます。チェコとの国境まで5キロほどです、歩いても行けそうですね。この街はガイドブックにも載っていませんし、Netで検索してもほとんど出てきません。ただ私が地図を見てこの辺に行ってみようと思っただけなのです。・・・ですから、行って見るまでどんな街なのか分かりませんでした。ウィーンを出発した列車はなだらかな丘陵地帯をただひたすら北西に走り、ずーっと田園風景が続きます。通り過ぎる街も農業主体の小さな街(村)ばかりです。・・・レッツに着くと、いい感じの街です。街の大きさの割には立派な広場があり、その広場の中に黄色い建物(教会なのか役場なのか?)がその見事な塔と共に建っています。

 
少し傾斜しているレッツの広場とあまり人が歩いてない街並み。
7月17日

いよいよ、スケッチ出来る最後の1日です。今日の予定は、シェーンブルン宮殿見学とウィーン旧市街のスケッチです。この日も良く歩きました、夕方、シュテファンス・プラッツ(ウィーンの中心地)から地下鉄で1駅のシュベーデン・プラッツ(スウェーデン広場)でスケッチしていると、小学生くらいの男の子を連れたお父さんが、余程絵が好きなんでしょうか?私が描き終わるまで、づーっと後ろで見ていました。そして、描き終わると「その絵は売るのか?」と言います、「いやいや、売りません」と言うと、「写真を撮っても良いか?」と言うので、「OKどうぞ」と写真を撮らせました、ちょっと嬉しかったですね、ハイ(^^ゞ

  
シュベーデン・プラッツ  人が沢山座っている石段に座ってスケッチしました。                      
7月18日-7月19日
本日帰国

あっという間に3週間が過ぎてしまいました。今日ウィーン、シュベヒャート空港13:45発のオーストリア航空OS-055便で、日本に向け出発です。朝10時前にアキラ氏に別れを告げ、スージーさんと空港へ向かいました。空港のCafeでKAFFEEを注文して話をしましたが、時間の過ぎるのは早いものです・・・・。
スージーさんに再会を約束して、ゲートの中へ入って行くのでありました。
アキラさんスージーさん、ほんとうにお世話になりました。またお会いできる日を楽しみにしています。


飛行機に乗り込むと、大半はオーストリアから帰国する日本人。2-4-2列の座席はほぼ満席のようです。窓側に座って外を見ていた私に日本語で「コンニチハ」と挨拶をして隣の席に座る人を見ると、青い目のブロンドの美女である。 あとは日本に帰るまで寝るだけだなと思っていた私に、素敵な思い出のプレゼントです。

「こんにちは」と挨拶してから、私の頭の中に様々な思考が駆け巡った事は、言うまでも無い(笑)
日本語ペラペラ?学生さん?留学生?仕事?キャリアウーマン?
彼女はノートを取り出して、何か熱心に読んでいる・・・・・やっぱり、キャリアウーマン?

私は、意を決して聞いてみた。
私・・・・・「Excuse me. Can you speak Japanese?」
彼女・・・「ハイ、マイニチ、ベンキョウシマス」

彼女が読んでいたのは、ローマ字で書かれた日本語だった。

話をしていく内に、彼女はルーマニア人でソリアさんと言い、日本へ行くのは初めてで6ヶ月間働きに行くのだと分かりましたが、彼女は英語が苦手のようで、ルーマニア語など私は挨拶さえ知りませんから、会話になるのはソリアさんの片言の日本語だけなのです。彼女は私の年を聞いたあと、自分の年齢は24才だと言うので・・・私が「私の半分ですね」と言うと、「チチ」と私に言いました(笑)・・・・お箸の使い方を教えてあげたり、日本の事を話したり楽しいフライトとなりました。

関空でお別れをして、後は福岡へ帰るだけです・・・・・長い旅もこうして無事に終わりました。


帰り着いてすぐ九州は梅雨明けとなったが、暑い。ウィーンも内陸性の気候で昼間は暑かったのですが、日が沈むと涼しくなります。熱帯夜はほんとにいやですね。3日間くらい、目が覚める前の夢うつつの中で「今日は何処の街へスケッチに行こうかな?」と考え、目が覚めて自分の部屋の天井を見て、「日本に帰って来たんだった」と思うのでした。

 この旅で私が覚えた(使った)ドイツ語

「グーテン・モルゲン」おはようございます
「モルゲン」・・・おはよ〜。(民宿の食堂などでは皆「モルゲン」だった)
「グリュース・ゴット」・・・こんにちは(店に入るときなどにも言う)(南ドイツとオーストリア)
「アウフ・ビーダーゼン」・・・さようなら。店から出るときなどは「ビーダーゼン」だけでも良いような・・・
「ダンケ」・・・ありがとう
「ダンケシェーン」
・・・ありがとうございます
「ビッテ」英語のプリーズにあたりますが、私の言うことが聞き取れなかった店員に「ビッテ?」と言われた
「エントシュルディゲン」・・・「すみません」・・・道や列車を聞くときなどに使った。
わずかこれだけであった。

ではここで、たばこ屋に入ってタバコを買う様子をご紹介しよう(笑)

私「グリュース・ゴット」
店「グリュース・ゴット」
私「マールボロ・ライト、ビッテ」
店「アイネ?」(ひとつ?)
私「ヤー」
タバコを受け取り代金を払う
店「ダンケ・シェーン」
私「ダンケ」
私「ビーダーゼン」
店「ビーダゼン」

とこんな感じである、商品名を変えれば何でも買える・・・かな?自信無し(笑)


ここまで読んで下さいまして、ありがとうございました。
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