水彩画入門・色々な物を描いてみましょう

このコーナーでは、絵全体の描き方ではなく、ビンや木など部分的な描き方を紹介をしたいと思います。
ここに紹介するのは、描き方の一例で、私自身も必ずこう描く、と言うわけではありません。


青いガラス瓶を描く









昔、土産として頂いた、青いガラスのボトルを描いてみました。

透明なガラス瓶より、少し色が着いていた方が描きやすいようです。
また、ガラス瓶は背景や光の位置によっても、随分違った印象になります。






ボトルのように、左右がほぼ対称な物は、先ず中心線を書いてから、天地を決めるとやり易いですよ。


目の高さに注意しましょう。
このボトルの場合、目線の高さはビンよりも上にあり、少し見下ろす感じになっています。
ビンの口の所、中間位置、底と、見える楕円形が変わって行きます。

鉛筆で下描きが終わて、線が濃過ぎる場合は、練り消しで押さえて薄くします。







まず、光が反射して光っている部分にマスキングをします。

ウルトラマリン・ディープを、少し薄めに下塗りしています。
実物を見ながら、部分的に濃淡をつけています。










絵具が斑に見えるのは、ウルトラマリン・ディープの絵具の粒子が紙の目に沈殿する性質を持っている為です。








上で塗った絵具が完全に乾いてから、色の濃い部分を塗ります。



ここで使った絵具は、プルシャンブルーとミネラルバイオレットも少し使っています。色を加えたのは、主に蓋の所、肩口、底です。

ボカシを使いたい時は、下の欄でテーブル上の影をボカシている様子を参考にして下さい。絵具を置いたら、その淵を、キレイな水を含ませた筆で水を引きます。


これも、完全に乾かしてから次に移りましょう。









絵具が乾いたら、ビンの最終仕上げをします。

もう一段濃い部分を描いていきます。
あまり濃くなり過ぎないように注意しながら、仕上げましょう。

ビンの手前の面に、セルリアンブルーで薄く描き加えています。





絵具が完全に乾いてからマスキングを剥がします。








マスキングの箇所に、ごく薄いブルーを入れ、ビンの口の部分のマスキングを細く修正しています。
ビンの口の所などの光の反射が、ガラスらしい質感を出します。

テーブルに影を入れて、一応これで完成です。




もっと、濃く描き加えたいと思う方も居るでしょうが・・・
今日のところは、この位にしときましょう(笑






影のエッジをぼかすには、先に水を引いてから絵具を塗る方法もありますが、ここでは、後から水を引いています。










影の絵具を塗ってから、すぐにキレイな水を含ませた筆で、周囲に水を引いていきます。
水加減は、他の紙で何度も練習してみましょう。


ビンの2回目の塗りの時に、この技法でエッジをぼかしています。

「色々な物を描いてみましょう」シリーズとして、今後色々Upしたいと思います。
気長にお待ち頂ければ(^^)なり。
2007.5.19


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